2014/05/25

日本のマンションを買い増す

上海に買ったマンションが、円安と不動産価格高騰の影響で、予想外に評価額が上がったため、日本国内のマンションを買い増すことにしました。

ちょっと気になってた、武蔵小杉のタワーマンション。武蔵小杉は、田舎ののんびりした地域にニョキニョキと高層マンションが立ち並ぶ不思議な場所。多摩川を渡るとマンションの値段がガクっと下りますが、武蔵小杉に関してはそのような落ち込みはなく、都内に引けをとらない感じです。




















































当初の算段としては、東京都の東側は、オリンピックなどの影響もあり、今後が期待できそうと思っていましたが、実際に見て回ってみると、そんなに甘くはありませんでした。将来性については既に価格に織り込み済みであり、今更買っても遅すぎる感が否めなかったからです。

また、複数路線が使えるとか、人気スポットに近いということが駅の魅力につながると思っていましたが、必ずしもそうではありません。例えば、東武線と京成押上線が使え、とうきょうスカイツリー駅から1駅である曳舟駅、あるいは、京成押上線と京成本線が使える青砥駅などが、近年急激に人気の出た豊洲駅なみに盛り上がりそうかというと、今のところその可能性は低そうです。現地に行ってみて実感しました。一体何が原因でそのような違いが出るのか、悩んでもイマイチよくわかりません。

もともと、自分で住むマンションなら街の魅力が大切だけれど、マンションを他人に貸す場合は街の魅力よりも利回りを重視すべきって思っていましたが、そもそも自分が街の魅力を感じない場所のマンションをどうして借りる人に勧められるのかという気もしてきました。

ということで、結局、東京の南側を重点的に探すようになった次第です。面白かったのは、東京の南側では「街の魅力(=オシャレなお店がいっぱいあるetc)」がセールスポイントなのに対し、東京の東側では「街の交通の利便性(=東京駅までXX分etc)」がセールスポイントになる傾向にあることです。そして、武蔵小杉もまた東京の東側と同じように交通の利便性がセールスポイントになっているようです。

2014/05/05

料理の「美味しい」を3つに分類

料理をあまりしない僕が、ほとんど妄想に近い形で整理した、料理を美味しく作るための3つの要素がこちら。

■美味しい=素材×手法×技能
とびきり美味しい料理もそうでない料理も、3つの要素で美味しさのレベルが決まる(と思う)。















・素材(マテリアル)
料理の材料を指す。野菜とか肉などや、オリーブオイル、塩、胡椒なんかの調味料など。当たり前だけれども、美味しい料理を作ろうと思ったら良質の素材は欠かせない。主に必要となる資源=良質の素材を買う為のお金。

・手法(メソッド)
料理の知識を指す。煮る、蒸す、焼く、揚げるための知識や、酒や塩などが素材に与える影響とかに関する知識、あるいは、料理を作るための手順(レシピ)などを指す。主に必要となる資源=膨大な手法を理解する為の頭の良さ。

・技能(スキル)
料理の実戦経験を指す。手法が知識ならば技能は実践である。教本を読んだだけでは車の運転はできないように、チャーハンをムラなく作るためには実戦経験を繰り返し積む必要がある。主に必要となる資源=実戦経験を積む為の時間。


■3つの要素と料理の関係

3つの要素が味に与える影響は料理次第である。サラダのようにあまり手を加えないような料理は素材の良し悪しが重要になるし、だし巻卵のように作業工程により味が大きく違ってくるような料理は技能が重要になる。また、和食は素材を活かした美味しさに重点が置かれ、中華料理はどんな素材でも安定して美味しく作るため手法に重点が置かれている。

それを踏まえれば、例えば、サラダにかけるドレッシングを作る場合は高いオリーブオイルを使用し、ひき肉を炒める場合なら安いオリーブオイルを使用するといった使い分けができる。料理経験が少ないけれどお金に余裕がある人なら、急な来客があっても高い食材を買っておけば美味しい料理を作ってあげることができる。


■3つの要素と料理をする人の関係
人が料理を作るとき、どの要素を重視するかは、その人の価値観(マクロビオテック、スローフード、ジロリアン、etc)や、保有資源(お金、頭の良さ、時間)のバランスに左右されると思う。逆算することで、料理を見れば、作った人がどんな人かを推測することも可能なように思える。ともあれ、やはり美味しい料理と評判のお店はバランスが良い。結局、バランスが大切だというのはどんな世界でも同じか。

2014/04/30

最良選択問題の衝撃

ふと、高校の数学でやった、最良選択問題を思い出した。

■最良選択問題
会社が新卒を1人雇いたいので、以下の条件で10人の候補者と順次に面接をする。この時、どうすれば最良の候補者を選ぶことができるか。

条件1:面接は一人ずつ行う。
条件2:面接後、その応募者を採用するか否かを即座に決定しなければならない。
条件3:採用した場合は、残りの候補者の面接は行わない。

解答は「最初の4人(≒3.67人)は見送り、それ以降に面接した応募者がそれまでで一番良いと判断したら採用する。」となる。

(証明)http://ja.wikipedia.org/wiki/秘書問題


上記の条件では、どんなにうまくやっても、最良な人を雇える確率は37%(≒1/e)であることが数学的に証明されている。候補者が10人であっても100人であってもだ。

この数字は、とても興味深くインパクトがある。なぜなら、結婚についても同様のことが言えるからだ。厳密な前提条件は異なるものの、面接を交際に、採用を結婚に置き換えてみることで。

あなたは、今の夫(or妻)が自分にとって最良である確率が37%、つまり他にもっと自分に合った人がいる確率が63%と言われたら、どんな反応をするだろうか。

2014/04/29

ふるさと納税いいよ~


最近、よく「ふるさと納税いいよ~」っていう声を聞くので、今更ながら、どういう制度なのか、纏めてみた。


■どんな制度?
自分の好きな地域に寄付をした場合、所得税・住民税の一部が控除される制度。

分かり易く意訳すると、『どの地域に自分の税金を納めるかを選択することができる制度(ふるさと納税を利用しない場合、現住所の地域に納税される)』となる。

※寄付した金額のうち2000円は自己負担となり、それ以外の全額が控除される。
※ただし控除される額には上限がある。上限は住民税所得割の概ね1割、つまり年収によって違う。


■納税者個人にとっての主な恩恵と弊害
僕自身、都会に住んでいるので、都会住民視点で整理した。

恩恵
一番の恩恵は、地域によっては、寄付すると特産品がもらえること。つまり、「たった2000円で、特産品をお得にゲット!」できる。例えば、岐阜県に寄付した場合は、飛騨牛ロースがもらえたりする。もう一つは、自分の生まれ故郷を、寄付という形で応援しやすくなること。地方で育ち社会人になってから上京した人、つまり、地方の公共サービス(=税金)を利用して成長したのに、納税は都会にしている人は、地元に恩返しの意味で納税したいと考える人もいるでしょう。

特産品の詳細はこちら→ http://www.furusato-tax.jp

弊害
自分の住んでいる地域の税収は減る(控除される為)ので、居住地の公共サービスが低下すること。ふるさと納税を利用する人が増えれば増えるほど都会の税収は減る可能性が高いので、将来的には問題になるかもしれない。特に都会に住んでいる人にとっては気にすべきことだと思う。


■自己負担額が2000円ですむ寄付金額の上限
ふるさと納税は、税制控除により2000円の自己負担で、特産品を得ることができる。しかし、控除の上限は年収によって違うので、それを表にしてみた。また、米などの値段を元に計算してみると、10000円の寄付でもらえる特産品の金銭的価値は3000円程度になるので、それも表に入れてみた。

※夫婦と子2人の家族の場合




見ての通り、ふるさと納税のメリットは人によってかなり違ってくる。ふるさと納税を話題にする場合は、他人の家計など、プライバシーに触れてしまう可能性がある点は、注意したほうがいいかもしれない。

2014/02/03

とっさに思い浮かべる光景は個人情報そのもの

去年、あるWEBサイトに掲載された『Facebookで何に対して「いいね!」を押すかによって、人種やIQ(知能指数)、性別をはじめとする個人データが明らかになる可能性がある。』という記事が話題になった。統計モデルを使った判定方法だ。

それに対抗するわけじゃないけれど、「だったら、こんな見方もあるんじゃないか?」と、思い当たることが幾つかあるので、これから何回かに分けて書いてみよう。


■とっさに思い浮かべる光景は個人情報そのもの
まずは、「小学校の授業中に、・・・」と聞いて思い浮かべる光景は何か考えてみたい。多くの人は、自分の母校か、子供がいればその学校を思い浮かべるだろう。日本人であれば、発展途上国の青空学校を、思い浮かべたりはしないはず。つまり、とっさに思い浮かべる光景や人間像は、自分自身あるいは自分の身近な人間に関わる事である可能性が高いということだ。

それを踏まえて、以下のコメント(facebookやyahooコメントより抜粋)を見てどう思うだろうか。

・最近、エクアドルで、日本人夫婦が殺傷されるという悲しい事件が起きた
コメントA】「エクアドルは日本とは違って治安が悪ことが考慮できておらず、無防備だったのではないか。」コメントB】「治安が悪いところに行くのだから、安全面については相当の対策をしていたはず。それでも事件に巻き込まれたのは、よほど想定外のことがあったのではないか。」

・毎日遅くまで残業をしている若者
【コメントC】「残業を強いられているのではないか。ブラック企業の規制を検討すべきだ。」コメントD】「その人は自分の好きな職に就けており、仕事が楽しく充実しているのではないか。」

・iPhoneを使っている人
【コメントE】「日本人は流行に従う傾向があるからね。」【コメントF】「APPLEのフィロソフィには人を引きつけるものがあるからね。」

・高級腕時計などを含む貴金属の売り上げが大幅に伸びた
【コメントG】「時計だけ高級でも、着ている洋服が安物ではダメだと思う。」【コメントH】「アクセサリーを上品に着けている人を見ると、自分も買ってみたいと思う。」


コメントAよりもBを書いた人のほうが治安の違いに対応できる人だろうし、コメントCよりもDを書いた人のほうが仕事がデキル人である可能性が高いと僕は思う。コメントE以降も同様。当然、100%そうだとは言い切れないけれども、傾向として。

コメントを書いた人がどんな人なのかを推測したり、あるいは、自分の書いたコメントが必要以上にパーソナリティをさらけ出していないかを確認するときに、この観点が役立つと思う。

2014/02/02

言語の効率性

観光地や空港など外国人が集まるような場所では、アナウンスが日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語と、複数の言語で流れるのを聞いたことがある人は多いだろう。注意して聞いていると、言語によってアナウンスの流れる時間の長さが違うことに気付く。

例えば以下のセンテンスを比較をしてみる。

日本語
彼は来るのか来ないのか(カレハクルノカコナイノカ)
※()内は発音を表す。

英語
whether he comes or not(ウェザーヒーカムズオアノット)

中国語
他来不来(タライプライ)


中国語が一番短い。ここまで長さが違うとは衝撃的だ。最近中国語を習い始めて、常々感じていたことでもある。当然、言葉の内容によっては、長さに差が無かったり逆転することはあるが、総体的にみると中国語が短い傾向がある。


■長さの違いが与える影響とは?(予想)
ここで、コンピュータのチューニング(計算能力を向上させる方法)を考えてみる。チューニングするには様々なアプローチがあるが、その1つに、データのサイズを小さくする方法ががある。そうすることで、コンピュータ内の回路を流れるデータ量が減り、結果、単位時間内の計算量を増やすことができるというものだ。

これを人間の脳で考えてみると、1つの情報をより短い単語で表現できれば、何かを考えたりするスピードが上がると考えられる。その観点では、同じIQの日本人と中国人がそれぞれの母国語で何かを考えた場合、そのスピードは中国人のほうが早いのかもしれない。(人間の脳のなかで言葉を扱っているのは言語野と言われる一部分であることを考慮する必要はあるが。)

2014/01/14

食品偽装問題で気になったこと

世の中には、本物の食品と偽装された食品の区別がつく人もいれば、付かない人もいる。そして、区別がつかなかった人達の一部は、「あんな店に二度と行かない!」と不満を訴える。

去年、そんなニュースが話題になった。

食品偽造をしたものは罰せられるべきだし、区別が付かなかった人については、その人の経験や知識などが関係してくることだから、仕方のない事だと思う。

でも、ふと、あれ?なんでだろう?と感じたことがある。それは、「なぜ彼らは自分が区別できないものに対して、価値を感じているのか?」 ということ。言い換えると、何が(誰が)そうさせたのか?

例えば、僕が九条葱ならぬ『YY-BLOG葱』を作って、誰かに、「味はよく分からないけれど、この葱なら値段が高くても納得できる。」と思わせることができるのか?どうしたら、そう思わせることができるのだろうか?

これらを考えるにあたって、まず、人の判断の仕方について考えてみる。


■人の判断の仕方は2通り
人が何かを判断する場合は、「周辺ルート」と「中心ルート」という2つの方法がある。

・周辺ルート
何かを買うときに、テレビCMで見たことがあるとか、学者が推奨していたといった理由で判断をする簡略的な方法。思考の労力は節約できるメリットがある反面、誰かにコントロールされやすくなるといったデメリットがある。

・中心ルート
何かを買うときに、その製品の内容を理解し、詳細に検討してから判断する方法。専門知識や理解するための労力が必要になるが、真に自分の目的に合ったものを選べる可能性が高い。

どちらの方法を選ぶかは、判断する対象によっても違ってくるが、一番影響を与えるものは、その人の情報処理能力の高さ(=情報リテラシー)であろう。


■葱を美味しいと思わせるには
中心ルートで判断する人にYY-BLOG葱を選んでもらうためには、しっかりと美味しい葱を作るしかないだろう。自分の頭で判断する人にはそれしか通用しない。

一方で、周辺ルートで判断する人であれば、メッセージの伝え方次第で、(たとえ美味しくなくても)YY-BLOG葱って高級で美味しい!と思わせることができるかもしれない。

参考になるのはテレビの広告。やはり、餅は餅屋だから。広告を見ていると、メッセージの伝え方について幾つかのパターンがあることに気付く。多分これが効果的なやり方なのであろう。

・権威
権威を持った人に情報発信をしてもらう。「日本XXX学会代表推薦」とか、「東大生も飲んでるサプリ」、「石川遼も使っている英会話教材」など。

・みんなが使っている
皆が使っていることをアピールする。「おかげさまでXXXランキング一位に輝きました。」とか、「YYYセレクション 金賞」、「ZZZ売上No.1」など。

・既成事実化
物事を、あたかも既成事実のように発信する。例えば、「YY-BLOG葱は美味しい。」よりも「YY-BLOG葱の美味しさの理由はなにか?」と発信したほうが記憶に染み込む。「剛力ダンスの人気の理由は?」とか、「細川VS舛添どっちが勝つ?(あたかも他の候補者が当選しないような言い方)」とか。

・恐怖
恐怖心を利用する。「電磁波エプロンで、電子レンジの放射線を防がないと危険。」とか。原子物理学を勉強しなかった人ならば、例え半信半疑であってもエプロンを購入してしまうかもしれない。霊感商法もこの類。

・ストーリー
納得感のあるストーリーを作って発信する。「埼玉の熊谷は日本一最高気温が高いんです。実は、YY-BLOG葱はそこで作られました。たから美味しいんです。だって、日本一最高気温が高いから、日本一甘くなるんです。」的な。。