2014/04/30

最良選択問題の衝撃

ふと、高校の数学でやった、最良選択問題を思い出した。

■最良選択問題
会社が新卒を1人雇いたいので、以下の条件で10人の候補者と順次に面接をする。この時、どうすれば最良の候補者を選ぶことができるか。

条件1:面接は一人ずつ行う。
条件2:面接後、その応募者を採用するか否かを即座に決定しなければならない。
条件3:採用した場合は、残りの候補者の面接は行わない。

解答は「最初の4人(≒3.67人)は見送り、それ以降に面接した応募者がそれまでで一番良いと判断したら採用する。」となる。

(証明)http://ja.wikipedia.org/wiki/秘書問題


上記の条件では、どんなにうまくやっても、最良な人を雇える確率は37%(≒1/e)であることが数学的に証明されている。候補者が10人であっても100人であってもだ。

この数字は、とても興味深くインパクトがある。なぜなら、結婚についても同様のことが言えるからだ。厳密な前提条件は異なるものの、面接を交際に、採用を結婚に置き換えてみることで。

あなたは、今の夫(or妻)が自分にとって最良である確率が37%、つまり他にもっと自分に合った人がいる確率が63%と言われたら、どんな反応をするだろうか。

2014/04/29

ふるさと納税いいよ~


最近、よく「ふるさと納税いいよ~」っていう声を聞くので、今更ながら、どういう制度なのか、纏めてみた。


■どんな制度?
自分の好きな地域に寄付をした場合、所得税・住民税の一部が控除される制度。

分かり易く意訳すると、『どの地域に自分の税金を納めるかを選択することができる制度(ふるさと納税を利用しない場合、現住所の地域に納税される)』となる。

※寄付した金額のうち2000円は自己負担となり、それ以外の全額が控除される。
※ただし控除される額には上限がある。上限は住民税所得割の概ね1割、つまり年収によって違う。


■納税者個人にとっての主な恩恵と弊害
僕自身、都会に住んでいるので、都会住民視点で整理した。

恩恵
一番の恩恵は、地域によっては、寄付すると特産品がもらえること。つまり、「たった2000円で、特産品をお得にゲット!」できる。例えば、岐阜県に寄付した場合は、飛騨牛ロースがもらえたりする。もう一つは、自分の生まれ故郷を、寄付という形で応援しやすくなること。地方で育ち社会人になってから上京した人、つまり、地方の公共サービス(=税金)を利用して成長したのに、納税は都会にしている人は、地元に恩返しの意味で納税したいと考える人もいるでしょう。

特産品の詳細はこちら→ http://www.furusato-tax.jp

弊害
自分の住んでいる地域の税収は減る(控除される為)ので、居住地の公共サービスが低下すること。ふるさと納税を利用する人が増えれば増えるほど都会の税収は減る可能性が高いので、将来的には問題になるかもしれない。特に都会に住んでいる人にとっては気にすべきことだと思う。


■自己負担額が2000円ですむ寄付金額の上限
ふるさと納税は、税制控除により2000円の自己負担で、特産品を得ることができる。しかし、控除の上限は年収によって違うので、それを表にしてみた。また、米などの値段を元に計算してみると、10000円の寄付でもらえる特産品の金銭的価値は3000円程度になるので、それも表に入れてみた。

※夫婦と子2人の家族の場合




見ての通り、ふるさと納税のメリットは人によってかなり違ってくる。ふるさと納税を話題にする場合は、他人の家計など、プライバシーに触れてしまう可能性がある点は、注意したほうがいいかもしれない。